Shinakosan is Okinawan

フィーサン (＝寒い　in Shuri Ryukyuan)

首里・那覇方言音声データベースより抜粋↓
チューヤ フィーサヌ クンナ バソー フェーク ヤー カカティ ヌクタマイ シェーマシ。
cuuja hwiisanu kuNna basoo hweeku 'jaa kakati nukutamai seemasi.
今日は寒くて、こんな時は早く家に帰ってあたたまるのがいい。

しかし、暑さに耐えられるよう設計された沖縄のアパートメント、
これがもう家にいても寒い、家にいる方が寒い時もある。


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昨日は、朝一番に不発弾爆発のニュースが入った。
糸満の工事現場で不発弾爆発、作業員重傷（2009年1月15日 読売新聞）
近年、自由史観を持つ人々がこぞって沖縄戦の記憶を改ざんしたり、
沖縄戦そのものを曖昧な過去のイベントに位置付けようとしてきた、
しかしどんなに綺麗ごとを並べても、
私たちはまだ戦後ゼロ年を生きていることを、
私たちはまた一瞬にして実感させられた。

私たちの戦後は始まってはいない、
そして被害にあうのはいつも一般市民だ。
そして沖縄国際大学にヘリが墜落した時のように、
このニュースが日本のニュースとして大々的に取り上げられることは、なかった。

重傷を負った被害者の命に別状がなかったのは不幸中の幸いだ。
近所の住民がテレビのインタビューにこう答えていた、
「戦争はもう終わったのに何でまだ私の側に爆弾があるかねー、
　戦争のことが思い出されるさー、あれはもう思い出したくないさー。」
側には老人福祉施設、入居者の多くは沖縄戦のサバイバーだ、
思春期に戦争を体験し、半生を爆音の下で暮らし、老後に爆発音を聞くという人生。

沖縄には、あと100年たっても回収されないほどの不発弾が眠っている。

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私は肩が痛かった。
最初は肩凝りだと思い、日を追うごとに寝違いかなと疑い、
最後は着替えるのも、運転をするのも、息を吸うのさえ痛くなった。
痛みで気分が悪くなり、唸りながら病院へ。
絶対に筋肉か腱が破損、最悪の場合は骨折かもしれない？
痛みがあるだけで、悪い方に悪い方にと思考は進む、
・・・結果は「疲労」とのこと、恥ずかしい。
「しかし、ここまで良く耐えた」と医者に誉められたがちっとも嬉しくなかった、
注射に弱いと公言する私を気遣い、一番小さな針で痛み止めの注射を打ってくれ、
本当ならすぐに待合室に返されるところを「痛みが和らぐまで」と診察台に寝かせてくれた。
徐々に肩が重くなり、脈の音が耳にこだまし、吐き気と痛みがピークに達した次の瞬間、
天使が頭上を舞い、病室の蛍光灯が眩しいほど目に入ってきた・・・痛くない！

少しずつ腕や首を回して肩の感覚を確かめる、・・・痛くない。
痛みを瞬時にして消すなんて、一体どういう仕組みなのだろうか。
ともかく、痛みが治まるまでは注射と痛み止めと湿布で痛みと戦うこと、
これからはストレッチや軽い運動を続け痛みを作らない努力をすることを誓わされた。
（「本を読まない、PCをしない」の項目はさすがに誓えないので聞こえない振りをした。）
薬局に行くと小学校の同級生がいた、「どうしたの？」と駆け寄ってきてくれた彼女に、
うつむき加減で「肩凝り」と答えるのはさすがに恥ずかしかった、13年ぶりの再会なのに。

ともかく、注射を打って痛み止めを飲んでいる今は、すこぶる元気だ。
ともかく、週に一度のフラだけでもまじめにやろう。あとはヨガでも再会するか。


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肩の痛みが取れ、今日の重大ニュースについて思い出した。
泡瀬干潟に土砂投入（2009年01月15日　沖縄タイムス）
何度も言うけど、あれは埋め立てのための埋め立て以外のなにものでもない。
沖縄市が作りたいのは人工島のビーチリゾート施設、
しかし何年も前からあるこの計画に手を上げるホテル・企業はない。
「経済的合理性がない」と那覇地裁に公金の支出差し止めを命じられた県知事と沖縄市長。

しかし、今日、止まっていた工事が再開、
まだ生きてるサンゴの上に、今日土砂を投入するというのだ。
そうできる理由は県と沖縄市が第一審を不服に思い控訴しているからだと言うから驚いた。
これでは、「司法の判断が出ていないので」と言葉を濁し、
しかし何食わぬ顔でしっかりと教科書を改ざんし、
一審・二審と司法の結果が出た後も要請に答えず訂正も撤回もしなかった、
あの「集団自決・教科書問題」を扱った文部科学省と同じではないか、
基地問題ともなればあんなに鋭く理論的に、そして大胆に決断し行動する沖縄市も、
結局都合が悪くなれば日本政府の手下となり自然を破壊するということ。
（そして与野党逆転の県議会を無視し、沖縄市に工事をさせる仲井眞県知事を、
　今日ほど疎ましいと思ったことはない、自民党が破壊するのは経済だけでなく自然もそうなのだ。）
工事を止めることは、本当に、本当に、本当にできないのだろうか？

捻出した2時間を、私は沖縄市で過ごした。
漁港から工事を見に行く船というのに乗り遅れたため、
たっぷり時間をかけて干潟から沖に聳え立つ白い埋め立ての壁を見た、
そして工事車両が入る通路の見える場所に車を止め、
土砂を搬入するトラック、トラックを誘導する男たち、柵の内外を行き来する男たちを見た。
柵には「テロ警戒中」とあった、信じられない、スプレーで「元旦」に加工しようかと思った。

寒い中、時々手をもみ暖を取りながら男たちは懸命に働いていた。
「罪悪感」とか、そういう漢字は不釣合いな、ごく普通の工事の風景だった。
よく「罪悪感を感じては仕事はできないよ、食うためには仕方がない」という綺麗ごとを耳にする、
けどそれは違うのだと思う、
そもそも、働く者、その当事者にはイシューを見せない、
それがいわゆる政治なのだと思う、
働くものは埋めているのがサンゴだということも知らないのかも知れない。

投入される土砂の先にサンゴがあるのを知っている私、
クレーン車に「やめて下さい」と駆け寄っては行けない私。
泡瀬についてのいくつかの日記を書いた私、
署名を集め、英訳して海外の友達や海外の沖縄県人会にも声をかけた私、
泡瀬を学び、泡瀬を食し、泡瀬に涙してきた私、
しかし、私に工事を止めることはできなかった、少なくとも今日の工事は。

私のせいじゃない、
しかし私のせいなのだ。